2022.12.15
[2022/12/8 清瀬 上清戸]
寒くなりました。
早朝の通勤路の両側に広がる畑地はすっかり収穫が済み、12月に入って間もなく霜が降りる日が多くなりました。そして毎朝世話になる駐車場横に広がる畑が凍える姿を見せるようになると、今年もいよいよ冬が来たんだと実感します。けれども、同じ日同じ町の林の中では燃え立つようなもみじに出会います。明るい陽射しを鮮やかに遮るこの葉たちが枯れ落ちるのは、もうほんの明日かもしれないと思うと、少しせつない気もします。
[2022/12/8 清瀬 松山保存林]
診察室に入って来診予定のクライアントのカルテをいくつかめくってみると、10月半ばからもう、「朝はだいぶ冷えるようになってきました」というメモが(繰り返し)記されています。訪れた人が言うこともあり、こちらが先に触れることもあります。
帰りがけ、夕やみに沈みつつある畑をもう一度眺めると、種芋にするのかどうか、畑に残された里芋のうなだれた茎、枯れかかった葉はこれからの季節のうら淋しさを感じさせます。
けれども、夜が明けて、冷たく澄み切った空気の中で眩しく注ぐ朝の光は、枯れゆく生きものを照らすばかりではありません。ブロッコリーやカリフラワーや新種のロマネスコ(伊:Broccolo Romanesco)は収穫の時期を迎えています。大根の葉は霜に負けずに白い根にたっぷりの水分と栄養を蓄えつつあります。つい最近まで,駅前の街路樹に喧しい啼き声で存在を主張した椋鳥たちの群れもありました。
生きものたちはそれぞれ自分たちの好みの季節を選んで、自然のまま、のびのびと手足を伸ばして暮らしているようです。
[2022/12/9 清瀬 上清戸]