ふじみクリニック

夏場に起こりやすいメンタルヘルス上の問題 
高温多湿な季節に注意したい心の健康

2025.7.30


[2025年7月]

皆さんお元気でしょうか。

毎日あんまり暑いので、何もする気がしません。休みの日はエアコンのきいた室内でぼおっとして、あっという間に夕暮れを迎えてしまいます。日が暮れても蒸し暑さは続くので、本コラムを書くことさえ億劫になります。あっそうだ、こんな時こそAI頼みじゃないかと思い直し、夜更けからPCに向かいました。

最近の某メジャー会社のワープロソフトでは、ソフトを起動し、新規文書を開くと、上覧に自動的にAIが作成する下書き用の指示欄が現れます。常々こんなの要らないよ、人の(曲がりなりにも)創作領域に勝手に侵入してくるなと思ってきましたが、すでに存在する道具なら、使ってみてから評価するのが本筋だろうと改心して(怠け心の言い訳にして)、これを利用してみました。お願いした論題は、「夏場に起こりやすいメンタルヘルス上の問題」です。以下にお示しするのは、生成AIの提供してくれた「下書き」に、3割くらい筆者が手を加えたものです。


はじめに

近年、気温の上昇や異常気象が続く中、夏はレジャーを愉しみ、開放感が得られるだけでなく、心身に大きな負担をもたらす季節でもあります。夏場は、身体的な不快感だけでなく、メンタルヘルスにもさまざまな影響を及ぼすことが知られています。ここでは、暑い夏に起こりやすいメンタルヘルス上の問題について解説し、予防や対策についても考察します。

夏場に生じやすい主なメンタルヘルス上の問題

高温多湿環境が2か月以上にわたる最近の日本で生じやすいメンタルヘルス上の問題には、以下のようなものが知られています。

睡眠障害

夏は夜になっても気温が下がりにくく、寝苦しい日が続くため、睡眠時間のみならずその質が低下しやすくなります。寝ている間もエアコンを使用したり、寝具を工夫するのも大切ですが、朝方身体が冷えすぎたり、室内が乾燥して喉をいためることもあるので、自分に合ったエアコンの使い方(温度設定やタイマー利用、扇風機の併用、マスク使用など)を知っておくことが重要です。どのような理由であっても、慢性的な睡眠不足は、メンタルヘルスの悪化を招きやいということは本欄で何度も注意喚起しているところですね。

自律神経系の乱れ

脱水状態はそれだけでも、集中力低下、イライラ感や不安感を引き起こすことがありますが、気温の日差や湿度の目まぐるしい変化、冷房の効いた室内と外の暑さとのギャップなどは自律神経系に大きな負担となります。自律神経系が乱れると、倦怠感や食欲不振、めまい、動悸などの身体症状に加えて、不安感や気分の不安定さが引き起こされることもあります。

熱暑ストレスによるイライラ感や不安感、ひいては孤独感

高温多湿環境は自律神経系/身体だけでなく、心にもストレスを与えます。最近では、毎日のニュースや天気予報で、猛暑日には「不要不急の外出を控えること」を注意喚起されることが増えました。たしかに、体温を超える様な酷暑の街路を歩くことは「危険」かもしれませんが、とくに子育てや現役就労の終わった初老期~老年期世代などでは、自宅ひきこもり状態に陥りやすく、閉塞感や孤立感が増すことにも留意しなければなりません。朝夕の比較的動きやすい時間に短時間でも近所を散歩したり、手軽な移動手段があれば、大型のショッピングモールなどに行って、涼しい環境の中で散歩がてらのウィンドゥ・ショッピングを楽しんだりするといった方法もあります。

孤独感や社会的孤立、そして病的ではない気分の落ち込みや抑うつ症状

夏の強い日差しや一日続く高い気温、日々の生活リズムの乱れなどをきっかけとして、気分の落ち込みや様々の抑うつ的症状が現れることがあります。夏休みやお盆休みの時期は、家族や友人との交流の機会が増える時節ではありますが、何らかの事情により、人と関わる機会が少なくなった場合には、孤独感や疎外感を感じやすくなります。例えば、在宅勤務やリモートワークが増えた現代では、若い人でも社会的孤立感が生じやすい可能性が増えると言えるでしょう。納涼会やレジャーに出かけた場面などで、周囲が楽しそうに見える一方で、自分は憂うつな気分を感じ、孤独感が強まるような場合には、次項の季節性感情障害の可能性はないか相談してみることをお勧めします。

季節性感情障害(夏型SAD)

季節性感情障害(Seasonal Affective Disorder, SAD)は、一般的には、日照時間が短くなる秋から冬に発症するイメージがありますが、夏に発症する「夏型SAD」も存在します。主な症状として、食欲低下、不眠、イライラ感、集中力の低下、体重減少などが挙げられます。発症には、日照時間の長さや暑さによる生活リズムの乱れが影響していると考えられています。これらの症状が毎年繰り返される場合には、心療内科や精神科への受診が是非とも必要になります。

夏場のメンタルヘルス悪化の背景要因

上述のような心身のいたみが夏に生じやすい背景としては、以下のような要因があげられます。

対策と予防

  1. (ある程度の)規則正しい生活リズムを保つ:(できるだけ、で構いませんが)早寝早起きを意識し、日中は適度な運動(自宅で行うNHKのラジオ・テレビ体操でも十分です)を取り入れるなどして、体内時計の乱れを防ぎましょう。
  2. 睡眠環境の工夫と室温管理:終日のエアコン使用を惜しまず、適切な室温を保ち、通気性の良い寝具を選ぶなどして、睡眠の質を高めましょう。とくに、動くことの少なくなった老年世代では、暑いという感覚が鈍くなりがちです。大きく見やすい温度・湿度計(ホームセンターなどで、さほど高価ではないものを見つけることができます)を、一番長く過ごす部屋に置き、自身の温度感覚と客観的温度のずれを自覚しましょう。
  3. 水分と栄養をしっかりとる:この季節には食欲減退をきたしやすいものです。こまめな水分補給やバランスの良い食事を心がけましょう。まったく食欲がわかないときには、ゼリーや液状の補助栄養食品(単なるビタミン剤やミネラル剤等のサプリメントではなく、一定以上のカロリーのあるもの:たいていのドラッグストアには置いてあります)を活用しましょう。
  4. 無理のない範囲で人とつながる:孤独感を感じたときは、短い会話やメッセージのやりとりからはじめてみてください。
  5. 自分の気持ちを見つめ直す:不安や気分の落ち込みを感じたら、無理に元気を出そうとせず、まずは自分の心身の状態をしっかりと自覚するよう努めましょう。必要に応じて専門家に相談することも大切です。

まとめ

夏場は、心身ともにストレスにさらされやすい季節です。日々の小さな工夫や注意によって、メンタルヘルスの悪化を防ぐことができます。自分や身近な人の心のサインに気づき、必要なサポートを得られるよう心がけましょう。日々の生活を少しずつ見直し、快適な夏を過ごしていただきたいものです。


さて、いかがでしたでしょうか。専門性は乏しいけれど、間違いはないし、決して悪いとはいえません。けれど・・・う~ん、悪くはないのだけれど、当たり前のことばかりで、一般読者でも、きっとどこかで何度か聞いたことがあるような内容です。なんかつまらないなと感じたりもします。それなら手抜きせず、自分で調べてユニークな健康法でも書いてみろよとささやく声が聞こえます。あっ・・・ひとつ大切なことを思いつきました。それを追加して当院コラム7月版としてお届けしたいと思います。

厳しい環境にあるときは、「しなければならないこと」よりも、
「今しなくても大丈夫なこと(先延ばしにしても命にかかわらないこと)」を探しましょう。